その23:ビジネスらしい単語や表現

執筆者:関根幸雄(広島修道大学教授)

ビジネスパーソン好みの単語や表現と思われる具体例を取り上げてみることにします。いかにもビジネスらしいので、味わってみてください。

1.会議が実り多かった場合
The meeting was very productive.

別の単語では、fruitful, successful, meaningfulなどがありますが、productiveを使うと、ビジネスらしく、そしてより英語らしくなるようです。

2.トレードフェアが有益であった場合
The trade fair was very informative.

informativeのほかに、beneficial, instrumentalもビジネスらしい響きがあります。

3.オファーが魅力的な場合
Your offer is very attractive.

attractiveは人のみならず物に対しても使うことができます。海外の広告では、注意を引くためにtempting, irresistibleといったややオーバーな言い方を見かけます。

4.価格に関する表現
This is the best price we can offer you at present.(これが当社が現在貴社にオファーできる最善の価格です)

この英文では、lowestではなくbestといっていること、そしてat presentという但し書きをつけて、そつなく表現されています。現在のベストプライスとあるものの、今後の市場動向によっては価格変動もありうる含みを残しています。

5.双方の企業に関する表現
This business would be to our mutual benefit.(この取引は双方の利益になるでしょう)

ビジネスでのourとは本来「当社の」ことですが、そこにmutualを入れることにより、相手企業も含めることになります。This business would be beneficial to both of us.とも表現できますが、mutualにビジネスらしさを感じます。

ビジネスの場において、相応しい言葉を使うようにするのじゃよ。