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初学者のための!貿易実務英語あれこれ

貿易実務英語あれこれ その⑬ 英文法の知識(2)

  • 掲載日:2017/7/28
  • 執筆者:関根幸雄 (広島修道大学教授)

2.仮定法
「もし価格を10%引き下げていただければ、大量注文をいたします。」を英訳しますと、

 If you lower the price by 10%, we will place a large order with you.
となり、直説法で書きます。

では、仮定法を用いて、
 If you lowered the price by 10%, we would place a large order with you.
と書いたら、どういう意味になるでしょうか。

学校英語では、「もし価格を10%引き下げていただければ、大量注文をするのに。」と和訳すれば正解になるようです。

日常の場面ではそれでよいのかもしれませんが、ビジネスコミュニケーションにおいては仮定法の「事実に反する仮定」という意図があるため、「もし価格を10%引き下げてくれたら、大量注文をするのに、引き下げてくれないので、大量注文をいたしません。」という意地悪な意味になってしまいます。

ビジネスコミュニケーションでは、仮定法のもう一つの顔である「丁寧な表現」で使われます。

博士

次の英文の違いを見てください。
 We will appreciate it if you will send us your latest catalog and price list.

 We would appreciate it if you would send us your latest catalog and price list.

いずれも、「貴社の最新カタログと価格表をお送りいただければ有難く存じます。」ですが、後者は仮定法を用いて、より丁寧に依頼をしている表現となります。

学生たちには、「We would appreciate it if you would(could) ….」の構文を使うように教えております。 注意すべき点は、if節のなかにwould(あるいはcould)があること、そして、仮定法過去により、We wouldとif節のyou would(あるいはcould )ともに過去形であることです。

さらに、canとcould についても触れておきます。
 We could lower the price.

この文を皆さんはどう和訳するでしょうか。

「当社は価格を下げることができました。」の意味かもしれませんが、仮定法として「当社は価格を下げようと思えばできます。」という意味かもしれません。過去のことをいうのであれば、We were able to lower the price.とすればはっきりします。