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A級各科目と出題傾向

出題形式

実務の背景にある法律的な裏付けや各種条約、契約書、英米法の理解、周辺業務、関連業務の知識、そして何よりも実際に起こる一つ一つの事例の中でどのように判断して行動できるかという判断力が 求められます。
このため、出題形式も次の2つに分かれてきます。

icon短答式

 貿易実務知識については、C級、B級同様短答式で出題されますが、短答式が全体に占める割合はB級と比べて少なくなります。
 また、単に運送についてだけ、保険についてだけというよりも、これらを複合的に組み合わせた問題が予想されます。 たとえば、運送、保険、インコタームズなどが組み合わさって出題され、かつ、その法律的裏付けを問う問題が出題されます。
 範囲についても、B級では出題されなかった「貿易税務」が出題されるほか、「外国為替」「港湾知識」「航空貨物」「クレーム」などはB級では基礎的な知識のみでしたがA級ではもっと実務的で詳細な内容になります。

icon事例式

 A級では、これまでにない形式として、事例式の問題が出題されます。これは、ある具体的な事例が与えられ、それについてとるべき処置を、これまでの知識のすべてを動員して答えるものです。  ケースが特定されてきますので、そのケースの場合に限定してどのような手続きが必要かを具体的に答えなければなりません。1つの事例を多方面から検討するのです。
これまでの知識が曖昧だと、なかなか正解を答えられません。知識を整理し、全体観をよくつかんでおくことが大切になります。
 事例式は、答えがあらかじめ与えられている選択式の場合と、記述式で答える場合の両方の出題形式で出題されます。

出題内容

実務の背景知識として、B級の内容に加え、例えば 次のような内容も出題されます。

(1)国をまたがる売買 A 国連物品売買条約
B インコタームズ
C 契約の成立(英米法との関係)
D 所有権の移転
(2)国際物品運送 A 船荷証券統一条約
B 国際物品運送法
C 改正ワルソー条約
D 国際物品複合運送条約
E 国連/ICC統一条約
(3)国際貨物保険 A 海上保険の準拠法
B 保険代位
C 共同海損
(4)国際的な代金の決済 ・ネッティング
(5)製造物責任 ・各国の製造物責任の状況
(6)国際取引紛争の解決
(7)国際条約と国内の貿易関係法など
(8)貿易と税務(移転価格問題など) ・移転価格問題、関税評価

A級出題例

icon問題≪形式:穴埋め式  配点:各問題3点≫

次の各文章について、イ~チの各(  )内にあてはまる適切な語句を解答欄に記入しなさい。

  1. 船荷証券裏面には、荷送人が自ら詰め運送人に引き渡したコンテナ内の運送品等について、運送人が荷送人の情報にもとづいて船荷証券の表面に記載した貨物の明細については、運送人は責任を負わない旨の(  )約款を設けていることがある。あるいは船荷証券の表面に、この裏面約款の代わりに、または重複して、「Shipper’s(  ) and count」「Said to (  )」の文言を記載して責任を負わないとするのが通例である。
  2. コンテナ輸送には、在来船と異なる特有のコンテナ・ルールがあるが、貨物の揚げ地において、 一定の無料貨物保管期間内(フリータイム)にコンテナ・ターミナルから貨物を引き取らない場合、 CY、CFSより課せられる保管料(コンテナ留置料)を( ニ )という。
     また、Shipper’s Packのために船社より貸し出されたコンテナ、または揚げ地でCYより引き取った コンテナを、一定の無料貸し出し期間内(フリータイム)にそれぞれの地のCYに返却しない場合に 課せられる延滞料を(  )という。
  3. 貿易取引の売買契約から発生する紛争の解決方法として、仲裁を選択しようとする場合、 まず検討すべきことは、契約相手国の法が(  )の執行を認めているか否かである。
    紛争解決方法について契約上取決めがない場合は、当事者に対して(  )を有するいずれの国の 裁判所へも提訴することができる。勝訴した場合の執行の観点からは、提訴は自国地主義と するよりは(  )主義とすべきであろう。

icon解答

イ-
不知
ロ-
load
ハ-
contain
ニ-
デマレッジ(Demurrage)
ホ-
デテンション・チャージ(Detention Charge)
へ-
仲裁裁定
ト-
管轄権
チ-
被告地

icon問題 ≪形式:書類作成≫
下記の信用状から荷為替手形の下線分を埋め手形を完成させよ。
ただし、輸出者の取引銀行(買取銀行)は東京シテイ銀行(The Tokyo-City Bank., Co.,Ltd)とし、 手形作成日は12月5日、買取依頼日は12月8日、手形番号は 22/069とする。


「信用状抜粋」
HONGKONG BANKING CORP
Central Hong Kong H.K.
IRREVOCABLE CREDIT                  ORIGINAL

 Date of Issue  October 25,2002.    Credit No   HS-22/1234
Advising Bank Applicant  Hong Kong Trading Co., Ltd.
HongKong Banking Corp, Tokyo 123 Mody Road Kowloon Hong     Branch Kong
Beneficiary   Japan Trading Co., LTD. Amount
1-2-3 Otemachi, Chiyodaku, Tokyo   US$200,000.00
Bill of Lading must be dated or     Expiry Date?
before.   December 25, 2002.        January 5, 2003.

  Dear Sir.
We hereby issue in your favor this irrevocable credit which is available by negotiation of your drafts at sight drawn on us bearing the Applicant's Name, the number and date of this credit. The amount of draft for full invoice cost to be accompanied by the following documents:
中略
・ Trade Terms CIF Hong Kong.
Shipment from Yokohama    Partial shipments     Transshipment
to Hong Kong       Prohibited        Prohibited
後略


Bill of Exchange         

No.         .       ②Place of?Date           .

  ③For U.S.           .                  
At              sight of this FIRST Bill of Exchange   
(SECOND being unpaid) Pay to ⑤                  .?or order?
the sum of Dollars ⑥                           .
                         .


Value received and change the same to account of ⑦          
                         .

⑧Drawn under?                                 . 
⑨Irrevocable L/C No.           dated               .             

⑩To                            JAPAN TRADING CO.,LTD.?
               . 
                            (Singed)      . 
                              Manager

icon解答
>

Bill of Exchange         

No. 22/069?           ②Place of Date?Tokyo December 5,2002

  ③For U.S.?$200,000.00
④ At?x x x x x x x x x?sight of this FIRST Bill of Exchange?
(SECOND being unpaid) Pay to ⑤The Tokyo-City Bank. Co.,Ltd?or order?
the sum of Dollars ⑥?Two Hundred Thousand only in U.S.Currency?

Value received and change the same to account of ⑦Hong Kong Trading Co., Ltd
123 Mody Road Kowloon Hong Kong
            ?
⑧Drawn under?HongKong Banking Corp Central Hong Kong H.K.    
⑨Irrevocable L/C No.?HS-22/1234?dated October 25,2002    

⑩To?HongKong Banking Corp              JAPAN TRADING CO.,LTD.  
Central Hong Kong H.K?               (Singed)      . 
                             Manager


icon問題≪配点:15点≫

米国向け輸出において、次の1~5のような状況が起こった場合、米国の産業が損害を被ることを防ぐため、 米国で制定されている法律は何か。下記A~Eの中から適切なものを選び、その記号を解答欄にマークしなさい。

  1. 日本の企業側に価格協定、市場分割、製品割当、取引制限などの疑いがあるとき
  2. 米国市場への不当に安い価格による製品の輸出の疑いがあるとき
  3. 米国への日本からの輸出が急増しているとき
  4. 特許違反、商標権侵害等があるとき
  5. 政府補助金付き輸出の疑いがあるとき

<適用される米国法>

  1. 1974年通商法201条(エスケープ・クローズ、セーフ・ガード)
  2. 1979年通商法301条(相殺関税)
  3. アンチダンピング法
  4. 独占禁止法
  5. 1930年関税法337条

icon解答

1-
D
2-
C
3-
A
4-
E
5-
B

icon問題≪配点:18点≫

次の英文は日本の売手側が作成した、国際売買契約定型フオームである注文請書型契約書の裏面約款 (一般取引条件)の一部である。下記の各問いについて答えを1つ選び、解答欄にマークしなさい。

  1. SETTLEMENT OF DISPUTE -Any legal action taken by Buyer against Seller shall be brought in a ( ア )court having competent カjurisdiction over Seller, provided, however, that Buyer may submit any dispute between itself and Seller to arbitration in Japan in accordance with the rules of the Japan Commercial Arbitration Association in which case the award shall be final and binding on both parties.

    Any legal action by Seller against Buyer shall be brought in a court having competent jurisdiction over Buyer.
  2. LAW APPLICABLE-This Contract shall be governed by and construed in all respects in accordance with the laws of Japan.
  3. ENTIRE AGREEMENT -This Contract is based on the terms and conditionsサexpressly set forth herein and no other terms and conditions are binding on Seller without its agreement in writing to such other terms and conditions.
(1)(ア)に入るべき語句として、適切なのは次のどれか。
  1. Buyer's country's
  2. the third country's
  3. Japanese
(2)カjurisdictionの意味として、適切なのは次のどれか。
  1. 法的執行力
  2. 裁判管轄権
  3. 陪審員制度
(3)売手および買手間で紛争が生じ、仲裁によってこれを解決する場合、
    本裏面約款の内容にもとづき誤っている記述は次のどれか。
  1. 仲裁裁定は最終的なものであり、その内容は売手・買手両者を拘束する。
  2. 仲裁は日本の国際商事仲裁協会の仲裁規則に従って行われる。
  3. 仲裁裁定に不服があり上告する場合には、日本の国際仲裁協会に対して行う。
(4)本契約書の準拠法は、次のうちどれか。
  1. 条約によって形成された統一私法
  2. 裁判が提起された国の法律
  3. 日本の法律
(5)サexpresslyの反対語として、最も適切なのは次のどれか。
  1. clearly
  2. impliedly
  3. explicitly
(6) 本裏面約款にもとづき、本契約締結以前に売手・買手間で交わされた
    取引条件が法的拘束力を持つかどうかについて、次の記述のうち最も
    適切なものはどれか。
  1. 本契約書の内容が最終であり、それ以前の合意はすべて無効である。
  2. 本契約書に明示的に記載された条件以外の合意がある場合には、
    書面で売手側の合意が成されていれば法的拘束力を持つ。
  3. 本契約は諾成契約なので、本契約書に記載されていなくても、
    それ以前に承諾された条件があれば法的拘束力を持つ。

icon解答

(1)-
C
(2)-
B
(3)-
C
(4)-
C
(5)-
B
(6)-
B